ちびくろさんぼ
今年は寅年ですね。
トラが出てくる絵本といえば〜・・ちびくろさんぼ!
子どもの頃、わたしも母に「読んで〜」とせがみ、妹や弟と頭をくっつけながら一緒にページをのぞき込むようにして眺めていました。
赤い表紙にまっくろなさんぼが懐かしい!
トラたちがさんぼの服や靴を次々持っていってしまうと、
「ひどーい!」
しかしトラたちが服を取り合って木のまわりをぐるぐる回っているうちに、なんと溶けてきいろいバターになってしまうと、
「悪いことしたから、罰が当たったんだ!」
「トラ、ちょっとかわいそうだね・・」
なんて、子どもながらに、天罰への恐怖、トラの顛末への切なさに胸がちりっとしたことを覚えています。
黄金色のバターの池によだれがじわ〜っ、たっぷり天井まで届きそうな量のホットケーキにお腹はぐぅぅ、も毎度のことでしたが(笑)
この絵本、差別問題が取り上げられ一時廃刊になり、しばらく姿が見えませんでしたが、数年前にまた復刊し、やはり子どもたちから大人気なのだそう。
わたしもこの本を手に取ると、小さい頃裸足に薄着で家じゅうを走り回っていた時の開放感、日が暮れるまで外でめいっぱい遊んで帰ってきた家の中の心地良さ、が蘇ってきて、絵本の中のさんぼと一緒だったなぁ、なんて思うのです。
アフリカの国らしい開放感、くすっと笑ってしまえるような風通しのよい世界観も、子どもの感覚にぴったりリンクするのかもしれませんね。
3月の絵本交換会にも登場しますので、ぜひお手にとってみてください。