絵本のたのしみ
「てんとうむし がんばれ」
てんとうむしが一匹。風に飛ばされ、飛ばされ、飛ばされ…
やっと花のうえに不時着。めでたし、めでたし。
この絵本、これでおしまい。
クライマックスもオチもない。
でも、それが逆に可笑しくて、読むたび大笑いしてしまう。
母親だから笑ってあげてる、というのもあるけれど。
描いたのは、当時幼稚園だった我が家の息子。
てんとう
むしが
んばれ
所々、ひらがながひっくり返っている。
苦手だった「れ」の文字を頑張って書いた感もある。
コピー用紙数枚をテープで留めただけ。ペタンコの絵本
だけれど、小さいころの息子の思い出でパンパン!
まだ見ないで!と絵本を覆った小さな両手や描き終わっ
たあとの満足げな表情、読んでくれたときの声。笑いが止
まらない母を見て、嬉しそうに横でピョンピョン跳ねていた
のも…。ジィィ〜ンとくるけど…だめだ、やっぱり可笑しい。
息子は相変わらず、笑い転げる母を嬉しそうに笑って見て
いる。さすがに、この歳じゃピョンピョンしないか。
絵本にはたくさんの楽しみがある。
絵本を探したり、読んであげたり。
自分が子どものころ好きだった絵本を読み返したり。
子どもが絵本に夢中になっている姿を眺めたり。
作ってみるのも絵本の楽しみのひとつ。
家族だけの宝物のような絵本、作ってみてはいかが?