絵本バンクの絵本棚

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正しいひまわりの育て方


セルバボランティアも2年目、先日、今年度新規メンバーさん達との顔合わせがありました。
また、これから1年新しい気持ちでがんばっていこう!と気持ちを新たにした私です。


今回、私が紹介する絵本は「正しいひまわりの育て方」(津田直美)です。
この作家さんの書いた「セーターになりたかった毛糸玉」という絵本が大好きで、同じ作家さんの書いた絵本だから・・と手にとった絵本です。


おひさまも住むとても美しい島にある日、島に黒いトリがとんできて一粒のたねを落としていきました。
種からは大きなきのこが生え、きのこが枯れた後には島に大きな穴があいてしまいました。
おひさまの大好きな島に大きな穴が開いてしまったことにおひさまは深く悲しみとうとう病気になってしまい・・

何日も何日もおひさまが昇らない日が続いて島は暗くつめたい世界に。。。
おひさまがみんなに「わたしが空にいないあいだ、この花に私のかわりを」と託したひまわりの種。
撒いてみてもふつうのひまわりにしか育たず・・島のみんなはますます元気をなくしていきます。
そんな中、1羽のおんどりがひよこにまた暖かい世界を見せてあげたい。。と願うとひまわりが大きくなり。。まただれかを思うとひまわりが育ち・・
「誰かを思う暖かい心」がひまわりを育て、そしてまた島に光と暖かさを取り戻していくお話です。


色鉛筆で描かれる暖かなイラストなのですが、黒いトリが落とした種は日本に落とされた原爆をさしています。
だれかを思う気持ちが正しいひまわりを育ててくれます。
悲しい過ちが2度と起きないためにも・・正しいひまわりの育て方を忘れないように・・・


かわいらしいイラストの中に大切なメッセージのこめられている絵本です。
今は絶版になっているのが残念・・・

ティンク