絵本バンクの絵本棚

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十二支の年越・十二支のお節料理

なぜ、みかんなのか?
「 あ、それ、ママ知ってるよ。ええとね…何だっけ? あああ…何だったかな…? 」
おばあちゃんから聞いたことがある、○○○だからみかん。○○○…肝心なところが思い出せない。
「 バナナやリンゴは、ちょっとねぇ…。この季節の果物で、鏡餅の上にちょうどよく乗れるのはみかんって話なんじゃない? 」
なんとも苦しい説明。息子も、へぇぇぇ…と、それだけだった。


なぜ、みかんなのか?
橙(だいだい)のみかん。代々と見立て、代々子孫が繁栄するよう縁起を祝って鏡餅の上に飾るようになったのだとか。
思い出したわけでもなく、ばあちゃんに電話したわけでもなく、それは息子が好きで集めていた川端誠さんの絵本の中にあった。
川端誠さんのお正月の絵本。



「 十二支の年越 」

寅はとら。とらせておくれよ良い年を

ちょっとしたダジャレとともに十二支の動物たちが順番に登場し、年越し&お正月の豆知識を教えてくれる。
年玉、万歳、屠蘇、橙(みかん!)、ゆずり葉…などなど、初めて耳にするものや知ってるつもりだったものもあったり。一つ一つゆっくり読んでいくと、昔の人々のユーモアに親近感を感じたり、行事やそれにまつわる事柄を大切にしていた心が伝わってくるよう。
「日本のよきお正月」を思い起こさせる絵本。



「 十二支のお節料理 」

年神さまに選ばれた十二の動物たちがお節料理を作るお話。
ねずみは正月飾りと餅つき、田畑にくわしい牛は材料をえらんで運ぶ係、千里を走るトラは方々の国からめずらしい食べものを集めてくる係。それぞれ、特徴や性格にあった仕事を振り分けるあたり…さすが年神さま!

我が家の子供たちも大好きな絵本!読み始めると、
「ちょっと待って!ぼくの干支から読んで!」
「わたしの干支は何係?」
「ママのは?○※△□×※」
先に進んだり、後に戻ったり、なかなか順番どおりに読ませてくれない…ま、それも楽しいけれど。





お正月は新年を祝い、お節料理をみんなで食べ、年神さまから一年のちからを授かる行事です。(十二支のお節料理より)

核家族の我が家には、臼もきねもない。あるのはプラスチック製鏡餅と頑張りの足りないお節料理だけだけど、日本人が古くから大切にしてきたお正月の意味&大切に思う心を自分の子供たちにもきちんと伝えていけたらなと思う。

2010年、みなさんにとってもよい年になりますように&素敵な絵本との出会いがありますように!