不思議な絵の世界
この絵本との出会いは私が中学生の頃にさかのぼる。
誕生日に友人がプレゼントしてくれたのが安野光雅の「旅の絵本||」でした。
草原の小径に一人の旅人。ページをめくっていくと道は街道となり、風景は村から町へと広がりをみせ、やがて人々の生活が見えてくる。
主人公は中世のヨーロッパを延々と旅して行く。さりげなく、どのページにも名画や童話のワンシーンが描かれている。
言葉や文字は一切無く、その分想像力をかき立てられた。
安野氏の繊細で不思議な絵の世界へぐいぐいと惹き込まれていった。
あの時から絵本の魅力に取り憑かれたのかも知れない。
「旅の絵本」はシリーズになっていて有名で目にする機会も多いのですが、開く度に誰もが新しい発見と遠い記憶に出会える一冊だと思うのです。
空
「旅の絵本||」